鼻呼吸をしっかりと!

鼻呼吸をしっかりと!

シロハ便り 第145号 2021年2月

 

鼻呼吸をしっかりと!

 

 雪が降りそうで降らずに乗り切った1月でしたが、そもそも雨が降りませんね。

 

 1月の降水量はかなり少なかったようで、乾燥がひどいです。

 

 マスクをする機会が増えたことであまり気にならないかもしれませんが、冬場の脱水症状も危険ですので、水分補給はまめに行いましょう。

 

 また、湿度が異常に低い日が続くことで、喉や鼻の粘膜が乾燥してしまうと、ウイルスの感染リスクが高まります。

 

 喉の乾燥防止のためにも、こまめな水分補給とうがいは大切ですし、もう一つ意識してもらいたいことが、口呼吸をしないことです。

 

 極力口を閉じて、鼻呼吸を心がけましょう。 鼻呼吸がしっかり出来るようになると、自律神経の調整から免疫機能まで強化できます。

 

鼻呼吸をしっかりと!

 

 皆さんにお配りしている毛管運動のプリントの裏面に『あいうべ体操』をご紹介しています。 この体操を行うことで口が開きっぱなしにならないようになり、口呼吸ではなく鼻呼吸を常に意識していなくても出来るようになります。

 

 この『あいうべ体操』は、口周りの筋肉を鍛えると同時に舌も鍛えることが出来ます。 舌の筋力が落ちると寝ている時に舌の位置が気管を塞ぐように垂れ下がり、無呼吸症候群の大きな原因の1つになるとも言われています。

 

 健康を維持し老化を防ぐため、口周りと舌の筋力をしっかりと鍛えておくことはとても大切なことです。 口が開きっぱなしにならないように根気強く『あいうべ体操』を行っておくと良いでしょう。

 

 口呼吸と鼻呼吸ではウイルスの感染リスクにも大きな違いが出ます。 口を開けて呼吸をし続けると、口内と喉が非常に乾燥します。 ウイルスはご存知のように乾燥して湿気の少ない環境では活発に動きます。

 

 また、口呼吸では取り込んだ空気が直接喉に入り込みますので、ウイルスが喉に付着し炎症を起こしやすくなります。

 

 鼻呼吸を常時行っていれば、空気中のウイルスは鼻毛と鼻の粘液によってガードされ、直で喉へは侵入しづらくなります。 ちなみに鼻毛は抜いてはいけません、お手入れするにもあまり鼻毛は切り過ぎないように注意しましょう。 

 

 鼻呼吸をすることによる利点は他にもあります。 睡眠の質を向上させるということです。 鼻から外気を取り込むと冷たい空気が脳の近くを通過します。 そこで脳の冷却効果が生まれ眠りを深くしてくれます。

 

 また、鼻呼吸をしていると口は閉じられているわけですが、その時、舌を上あごにピッタリとつけておけば、冷たい外気が鼻から入ってきた時、鼻の奥の鼻中隔で脳からの熱と舌の温度で温められます。 

 

 内臓は冷えることで抵抗力が下がりますので、外気が冷たい時にはなるべく温めてから空気を肺に送るほうが健康にとっては有利に働きます。

 

 寝ている時に無意識で口が開いてしまい、朝起きると口と喉がカラカラに乾いてしまっている人は、寝る前に口にテープを貼っておくことをおすすめします。

 

 私は、もう10年くらいずっと口にテープを貼って寝ています。 以前は寝ると口が開いてしまい口の中も喉もバリバリに乾燥していました。 口にテープを貼るようになってからは本当に朝が楽になりました。 

 

 以前は季節の変わり目によく風邪をひいていましたが、私の風邪はいつも喉の痛みから始まりました。 口にテープを貼るようになってからは喉が痛くなることはなくなり、全く風邪をひかなくなりました。

 

 口に貼るテープは、よく薬箱に入っている、包帯を巻いたときに貼る白いテープを使うと良いです。 そのままだと少し粘着力が強くて、口に貼っておくと朝に剥がす時に痛いので、口に貼るまえに手の甲などに一度テープを貼ってから剥がして、それを口に貼ると粘着力が丁度よい具合になります。

 

 口呼吸による弊害はとても多岐にわたります。 喉が乾燥して痛くなるという自覚症状がなくても、自覚のない喉の炎症は隠れて起こっている場合があり、自覚のない喉の炎症が起因になってそこから他の部位へ炎症を引き起こす 『病巣疾患』という現象を引き起こします。

 

 この病巣疾患により、鼻炎や花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患やリューマチなどの自己免疫疾患、うつやパニック障害などの精神性疾患などの原因にもなっている場合があるそうです。

 

 『あいうべ体操』を行い、口呼吸を徹底的に防止することによって、上記のような難治性の疾患を薬に頼らずに改善に向かわせている例は、プリントで紹介した本にも多く載っていますので参考にしてみてください。

 

 コロナ渦において、鼻呼吸をしっかりやればコロナに感染しないというわけではありませんが、ウイルスが侵入してきたときに初動で発動する自己免疫システムの強化には繋がります。

 

 口呼吸によって多くのウイルスの侵入を許してしまっていたら、自己免疫はその対処に追われて、いざコロナと戦う時には疲れてしまいます。

 

 ワクチンで抗体が出来たとしても、その前に初動で戦う自己免疫力の戦闘力が高ければ、後発部隊の抗体への負担も減り、抗体の戦闘力も強く働くのは明らかです。

 

 また、免疫システムは自律神経の交感神経と副交感神経のバランスにリンクしており、自律神経のバランスが崩れていると免疫システムは正常な働きが出来なくなります。

 

 鼻呼吸を徹底することは自律神経のバランスを整えることに深く繋がっています。 喉の乾燥を防ぎ、万病の元となる病巣疾患を防ぎ、睡眠の質を向上させ、精神的なバランスをも整えます。

 

 コロナとの戦いはワクチン接種が始まってもまだまだ長い戦いになります。 まず、自分自身の免疫機能を高めておく、戦える身体にしておくことは極めて重要です。

 

 そのためには、まだまだ自分でやれることが沢山あり、その1つ1つをしっかりと意識してやっておくことが最終的に自分自身を守ることに繋がるはずです。

 

おすすめ

 

 指先に挟んで血中酸素濃度を測定するパルスオキシメーターがなかなか手に入らない現状です。 

 

 コロナに感染してしまった時に自宅療養しなければならなくなったら、容体の急変を察知するためになくてはならない機器です。

 

 ネット通販でも数日から数週間待ちになっていますが、それでもある時に準備しておくと良いと思います。