新型コロナウイルスを正しく恐れる

新型コロナウイルスを正しく恐れる

シロハ便り第134号 2020年3月

 

新型コロナウイルスを正しく恐れる

 

 新型コロナウイルスの感染予防対策としてマスクをしている人が増えました。咳エチケットとしてもかなり広まっています。

 

 そもそも咳やくしゃみは、どのくらい飛ぶのかというと、2〜3mは飛ぶと言われています。感染者の濃厚接触者とは、この距離で接していた人のことを言います。

 

 そして、実際にこの距離で咳やくしゃみを浴びてなくても、その範囲にウイルスが飛び散って付着している物を触ることで、それを触った手で自分の口や鼻や目を触ると感染する可能性が高くなります。

 

 マスクでの予防は、混みあった場所や乗り物、集会場などで、感染者の咳やくしゃみを浴びて飛沫感染するのを防ぐことは出来ますが、それ以上に距離のとれる屋外などではそれほど必須ではありません。

 

 マスク以上に手洗いを徹底しましょう。

 

新型コロナウイルスを正しく恐れる

 

 新型コロナウイルスの影響は、もはや疑いようもなく日増しに大きくなっています。 
 連日報道されているように、多くの情報が飛び交っていますが、ここで一度整理して正しい認識のもとで正しく恐れ、対応することが必要だと思います。

 

 まず、コロナウイルスについてですが、コロナウイルスには今までで6種類が確認されています。 ヒトに蔓延している風邪のウイルス4種類と動物から感染する重症肺炎ウイルス2種類が知られています。

 

 以下、国立感染症研究所のホームページからの引用です。

 

1.風邪のコロナウイルス
ヒトに日常的に感染する4種類のコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV)は、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1である。風邪の10〜15%(流行期35%)はこれら4種のコロナウイルスを原因とする。冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験する。多くの感染者は軽症だが、高熱を引き起こすこともある。HCoV-229E、HCoV-OC43が最初に発見されたのは1960年代であり、HCoV-NL63とHCoV-HKU1は2000年代に入って新たに発見された。

 

2.重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)
SARS-CoVは、コウモリのコロナウイルスがヒトに感染して重症肺炎を引き起こすようになったと考えられている。2002年に中国広東省で発生し、2002年11月から2003年7月の間に30を超える国や地域に拡大した。2003年12月時点のWHOの報告によると疑い例を含むSARS患者は8,069人、うち775人が重症の肺炎で死亡した(致命率9.6%)。当初、この病気の感染源としてハクビシンが疑われていたが、今ではキクガシラコウモリが自然宿主であると考えられている。雲南省での調査では、SARS-CoVとよく似たウイルスが、今でもキクガシラコウモリに感染していることが確認されている。ヒトからヒトへの伝播は市中において咳や飛沫を介して起こり、感染者の中には一人から十数人に感染を広げる「スーパースプレッダー」が見られた。また、医療従事者への感染も頻繁に見られた。死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人であった。子どもには殆ど感染せず、感染した例では軽症の呼吸器症状を示すのみであった。

 

3.中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)
MERS-CoVは、ヒトコブラクダに風邪症状を引き起こすウイルスであるが、種の壁を超えてヒトに感染すると重症肺炎を引き起こすと考えられている。最初のMERS-CoVの感染による患者は、2012年にサウジアラビアで発見された。これまでに27カ国で2,494人の感染者がWHOへ報告され(2019年11月30日時点)、そのうち858人が死亡した(致命率34.4%)。大規模な疫学調査により、一般のサウジアラビア人の0.15%がMERSに対する抗体を保有していることが明らかになったことから、検査の俎上に載らない何万人もの感染者が存在していることが推察される。その大多数はウイルスに感染しても軽い呼吸器症状あるいは不顕性感染で済んでおり、高齢者や基礎疾患をもつ人に感染した場合にのみ重症化すると考えられる。重症化した症例の多くが基礎疾患(糖尿病、慢性の心、肺、腎疾患など)を前もって患っていたことが解っている。15歳以下の感染者は全体の2%程度であるが、その多くは不顕性感染か軽症である。ヒトからヒトへの伝播も限定的ではあるが、病院内や家庭内において重症者からの飛沫を介して起こる。年に数回程度、病院内でスーパースプレッダーを介した感染拡大が起こっているが、市中でヒトからヒトへの持続的な感染拡大が起こったことは一度もない。2015年に韓国の病院で起こった感染拡大では、中東帰りの1人の感染者から186人へ伝播した。
 (以上、国立感染症研究所のホームページより)

 

 今般の新型コロナウイルスは、SARSやMERSと同じように動物からヒトへの感染する肺炎ウイルスであり、当初はヒトからヒトへの感染は指摘されておらず、その対応の遅れが現状の大きな原因になっていると思います。

 

 今回の新型をSARSやMERSと比較してみると、SARSやMERSは感染して症状が現れてから伝播するのに対して新型は症状がなくても感染させてしまうことが大きな問題であり、感染拡大を招いています。

 

 重症化や死亡している方は、基本的に高齢者や基礎疾患(糖尿病、慢性の心、肺、腎疾患など)を前もって患っていた方々だということは共通していますが、今回の新型コロナウイルスの方が致死率は低いと言われています。

 

 免疫力の高いとされる20代の患者さんが重症化する例もありますが、免疫成分がウイルスと正常な細胞の区別がつかず正常な肺の細胞を攻撃すると肺炎を引き起こし重症化する可能性もあります。

 

 免疫にはウイルス攻撃系の顆粒球と異物攻撃系のリンパ球があり、その成分バランスが60対40の時に両方が正常に働きます。 しかし、その成分バランスは自律神経の交感神経と副交感神経のバランスにリンクしており、ストレス過多により交感神経が強くなりすぎるとそれにリンクしている顆粒球の成分が増えすぎてしまい過剰反応を起こすことがあります。

 

 今回の新型コロナウイルスに対しても、免疫が過剰反応を起こして重症化させるならば、中国で若い医療関係者が亡くなっている例もあるように、過労と強いストレスは危険であると考えるべきです。

 

 重症化している方は高齢者や基礎疾患を患っている方が多いのは確かですが、健常者と言えども、健康に見えて何もはっきりとした持病や症状がなくても、本当に健康である人ばかりではありません。

 

 こんな時ほど、よく食べ、よく寝て、よく洗う、という健康的な生活の基本が試される時だと思います。 普段からバランスの良い食事を取っていて、質の良いしっかりとした睡眠が取れていて、手洗いうがいをしっかりしている人ならば、今回の新型コロナウイルスに感染したとしても、まず軽症で済むでしょう。

 

 心配しすぎるのも軽視しすぎるのもいけませんが、正しく情報を認識し正しく恐れ、正しく対応することが最も大切なことです。

 

 そして、一番大切なことは、自分の健康状態を常に正しく認識しておくことであり、身体から送られてくる信号に耳を傾け“疲れたよ〜 痛いよ〜 だるいよ〜” などの身体からの声が聞こえてきたら、しっかりと身体を労わることを忘れないでください。 無理をすれば良いというものではありませんから。

 

 新型コロナウイルスが終息するまで、自分が感染しないようにする対策と万が一感染したとしても軽症で済むような健康維持と他人にうつさない対策をしっかりとしていきましょう。

 

 特に、健康な人は知らずに感染して症状にあまり出ない場合もありますので、咳エチケットは人にうつさない思いやりとして大切です。 自分はたいしたことがなくても重症化しやすい人にうつす可能性があることを考慮してしっかりと行っていきましょう。

 

 自分が感染しない対策は、人込みを避けることと手洗いです。 混みあっている電車やバスに乗る場合は、飛沫感染を防ぐためにマスクだけでなく目を守るためのゴーグルなども活用すると良いです。 

 

 つり革や手すりやドアノブなどを触った手で、目・口・鼻を触るのは避けましょう。外出先から帰ってきたら手洗いや消毒を徹底することです。 

 

 消毒用アルコールで手を消毒する場合は、充分に両手全体を湿らせるくらいの量で、15秒は最低湿らせておくことが必要です。 アルコールがない場合は石鹸で30秒くらい、両手の爪の先から指の間、手首までしっかりと洗いましょう。

 

 目・口・鼻への侵入経路を徹底して守り、冷静に対応しましょうね。

 

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