睡眠の質、姿勢、寝具、枕
シロハ便り 第126号 2019年7月
今年は空梅雨かと思ったら、梅雨らしい梅雨になりましたね。梅雨寒もあり、かなりの気温差が出ることも多かったように思います。
天気が変わる時に体調が悪くなる人は、気圧の変化に影響を受けています。天気の良い高気圧の時に、身体の外側と内側から強い圧力がかかるため筋肉の緊張が生まれます。
その状態で天気が悪くなる直前に、気圧が低下してくる時、身体にかかる圧力の変化に対応できない所が不調を起こします。
雨が降ってきて、気圧が低く落ち着いてくると自然と回復する場合も多いですが、筋肉の緊張からくる痛みなので、なるべく早めに温めてください。
カイロを貼るか、ぬるめのお湯でじっくりと半身浴をするのが効果的です。 夏にしっかりと半身浴をすると、夏バテしにくいですし、秋になったときに風邪をひきにくくなります。
睡眠の質、姿勢、寝具、枕
身体の疲れを取り回復させ健康を維持するために、睡眠は極めて重要です。 特に睡眠の質は健康に直結します。
しかし、なかなか寝付けないとか、寝ても疲れが取れないとか、睡眠が浅いという人はかなり多いのも事実です。
そこでまず、睡眠の質から考えてみましょう。 睡眠の質とは何か? いろいろと言い方がありますが、これはずばり言うと、副交感神経が交感神経よりも優位になった状態での睡眠です。
人は、起きて活動している時は交感神経が優位になります。 そして、身体全体に緊張をかけ、圧力を高め、血流を速くし、活動的な状態を作ります。
寝ている時は、交感神経と副交感神経が逆転し、副交感神経が優位になります。 すると、身体全体の緊張が緩み、圧力が下がり、血流もゆっくりになります。
この時、身体が休眠状態になるのですが、適切にしっかりと副交感神経が優位に立つことで、1つの大事な仕事が行われます。 それは、身体の中の掃除です。
身体の緊張が充分に緩むと血管にかかる圧力が低下し、血液の流れるスピードがゆっくりになります。 その流れがゆっくりになることで、血液を1日使って出来た血液の中の汚れ分がリンパに落ちていきます。 この時、血流が速いままだと、その汚れ分がリンパに落ちずに通り過ぎてしまい、血液の中に残ったままになってしまいます。
すると、血液の中に汚れ分が溜まっていってしまい、それを排出するために、まず肌に出ます。 お肌は排泄器官だと言われ、寝不足だと肌が荒れるというのはこういう意味です。
そして、もっと血液が汚れてくると、肌からの排泄では間に合わなくなり、その汚れが内臓に決定的なダメージを与える前に一か所に集めて固まり、それが腫瘍になるという説もあります。
腫瘍や癌は、命を脅かす怖い病気ですが、身体は常に生存を求めて最善を尽くしているので、仮にその腫瘍や癌ができなければ、それで命を落とすよりもずっと前に、血液の汚れによる多臓器不全で命が終わるという考え方もあります。
たかが睡眠、されど睡眠です。 眠れないからと言って安易に睡眠薬やお酒で眠ろうとすれば、交感神経と副交感神経がうまく切り替わらずに強制的に意識だけを睡眠状態にしてしまい、肝心の血液浄化のプロセスが疎かになってしまう可能性が高くなります。
就寝の前には、交感神経を過度に刺激するようなことは避けたほうがよいです。 睡眠の直前までスマホやパソコンをいじって視神経を使っていたり、熱すぎるお風呂やサウナに入っていたり、カフェインを取り過ぎたり、刺激の強いものを飲食したりしないほうがいいです。
お風呂はぬるめのお湯で半身浴をし、弱火でじっくり中まで火を通す料理のように、じっくり身体を温めていきましょう。 副交感神経が働きやすくなります。
寝具は寝返りがしやすいように揃えると良いです。 寝間着も寝具の中で自由に体勢が変えられるように綿のパジャマなどがおすすめです。
睡眠中は身体の緊張が緩んで血流もゆっくりになりますので、寝返りをせずに同じ姿勢のまま寝ていると、身体の一部分に体圧が集中して筋肉の炎症につながり痛みが出やすいです。
枕も寝返りがしやすいように、硬めのフラットな物がおすすめです。 首のアーチを支えるような波型の枕も多くありますが、ずっと仰向けで寝ていればいいと言うものではないし、睡眠はストレッチではないので、首のアーチ型の枕の形状に意味はありません。 枕の上で頭が自由に転がれるようにすることが最重要です。
ちなみに、白葉整体院で施術をした後、お休みして頂いているベットで使っている枕は、そのようなこだわりも何もなく、確かニトリで山積みにされていた処分品の500円くらいの安物の枕です。 この枕が欲しいと言う問い合わせも頂くのですが、決して良い枕ではありません。
枕が合わないとか、枕の悩みをもっている人も多いのですが、一番言えることは、枕のせいではなく首の調子が悪いせいで枕が合わなくなるということです。
うちで、安物の枕を使い続けているのは、あの枕が良いのではなく、首の調整をして整えた時は、どんな枕でも気持ちよく感じるということを知ってもらいたかったからです。
私が普段使っている枕は自作した枕で、高反発ウレタンをネットで量り売りで注文して、サイズを指定して作った枕です。 それにバスタオルを巻いて高さを微調整して使っています。
その時に参考にしたのが、枕博士としてメディアにもよく登場する医学博士の山田朱織先生の本です。 枕に関しては、先生の考え方が一番納得できるものだと思います。
山田朱織先生は、患者さんの体型や姿勢などを計測し、医療用の枕を作って販売もしています。 興味のある人は検索してみてください。
ただし、首のアーチの形状や状態は、医療では対処できません。 首の状態が悪ければ、どんなに良い高価な枕を自分の首と頭に合わせて作っても体調は大きく改善していきません。 しっかりと頸椎を調整し、首の状態が安定して改善してから枕を合わせることをおすすめします。
私は、自分の枕は高さを微調整できるように2〜3ミリの厚さの板を合わせて、その上にバスタオルを巻いて調整しています。 自作したい人は、以下を参考にしてみてください。
おすすめ
私は、楽天で高反発ウレタンを高さ3p、幅30p、長さ60pの大きさに作ってもらって取り寄せました。 そこから自分に合う枕の高さを、山田朱織先生の本やサイトを参考にして調整して使っています。
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