カルシウムのウソホント

カルシウムのウソホント

シロハ便り 第172号 2023年5月

 

カルシウムのウソホント

 

 4月に家の屋根の補修工事と外壁塗装を行いました。工事期間中にご来院くださいました皆さまには、大変ご不便をおかけいたしましたが、おかげさまで、
すっかりお色直しが滞りなく終了しました。

 

 ありがとうございました。

 

 今回の工事中、屋根とか壁とか足場とか、音がしたり臭いがあったり、外壁塗装中は窓が全部シートで塞がれていたり、環境がかなり変化していたので、うちのみーちゃんへのストレスが心配でした。

 

 けれども、全く動じることなく、平然と普段と変わらない食欲とトイレと甘えっぷりでした(^^;

 

 工事期間中に那須へドライブに連れて行ったのも良かったかな。環境が変化しても安心してくれているみーちゃんは癒しです(^_^)

 

カルシウムのウソホント

 

 骨粗しょう症とか、高齢になってからの骨折とか、心配している人、多くないでしょうか? 

 

 そうならないようにカルシウム不足を補いましょうという謳い文句に踊らされて、カルシウムのサプリをせっせと飲んだり、わざわざカルシウムの多く添加された食品を選んでいる人もいると思います。

 

 さらにカルシウム不足を補うために、牛乳が良いという神話を妄信し、せっせと牛乳や乳製品を多く摂っていたり、骨折予防だけでなく子供の成長に良いと信じ込んで、牛乳を多く飲ませていたりしていませんか?

 

 ・日本人はカルシウム不足だ
 ・カルシウムは出来るだけ多く摂ったほうが良い
 ・タンパク質とカルシウムを補うため牛乳は飲んだ方が良い
 ・子供の成長には牛乳は多く飲ませた方が良い。

 

 これ全部ウソです!

 

 詳細は、前回ご紹介した本「健康神話を科学的に検証する」を読んで頂きたいのですが、科学的な調査・検証・統計などから、上記のことは全部ウソという結果が出ています。

 

 むしろ、牛乳を多く飲み、サプリなどでカルシウムを多く摂取している人の方が、骨折リスクは高いという検証結果が科学的に出ています。

 

 そもそも、牛の乳をなぜ人が飲んで、健康に良いと信じ込んでいるのかをよく考えてみてください。 良い訳がないんです。

 

 牛乳に含まれている乳糖を分解する酵素は人にはありません。 だから牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして、飲み過ぎると下痢をするんです。

 

 また、乳糖とは、ブドウ糖とガラクトースという成分から出来ており、このガラクトースは、酸化ストレスが高く、老化を促進させます。

 

 ガラクトースを含んでいる牛乳を多量に摂取していると、下痢やアレルギー、アトピー性皮膚炎などを引き起こすことは、以前から周知の事実でもありましたが、それに加えて乳がんの原因にもなるという検証結果も出ています。

 

 牛乳や乳製品を日本より多く摂取している国では、骨粗しょう症や高齢者の骨折、乳がんの発症率は軒並み高くなっていることが統計上明らかになっています。

 

 乳製品でも、ヨーグルトやチーズなどの発酵食品では、ガラクトースは分離されて害は少ないようですが、乳製品や牛乳が好きな人は、嗜好品として楽しむ程度にしましょう。

 

 あと、カルシウムの摂取量ですが、1日に摂取する推奨値が設けられていて、1日あたり700〜800mgとなっています。

 

 2019年の国民健康・栄養調査では、日本人の1日あたりのカルシウム摂取量は、全世代平均で、男性が520mg、女性が509mgとなっています。

 

 この結果から、日本人はカルシウム不足なので、牛乳やカルシウムの多く含んだ食品をもっと摂取しましょうと宣伝されてきました。

 

 これが全くのウソで、特に大人になってからは、汗と尿で出ていく分以上は摂取する必要はないですし、それ以上のカルシウムを摂取し続けると、血管内に血栓ができやすくなり、脳卒中や心臓病のリスクが高まります。

 

 実際に1日に必要なカルシウム摂取量は以下の通り。
・15〜35歳で300〜400mg
・36〜80歳で200〜300mg

 

 つまり、カルシウム不足どころか必要以上に摂らされていることが大問題です。

 

 カルシウムを多くとっても骨は強くなりません。 骨を強くするのにカルシウムが必要なのは間違いありませんが、骨粗しょう症の人の例を挙げると、骨にはカルシウムが確かに少ないのですが、身体の中にはむしろカルシウムが過剰に多くあります。

 

 つまり、身体の中には充分すぎるカルシウムがあるにもかかわらず、骨からは抜け続けていたわけで、これが問題なのです。

 

 その原因として挙げられているのが、ビタミンDの不足です。 ビタミンDはカルシウムを定着化させる働きをもっているので、カルシウムよりもむしろビタミンDを補うように摂取した人の方が骨折リスクは低くなっています。

 

 魚やきのこ類に多く含まれているビタミンDですが、日光浴でも生成されるので、骨を強くしたければ、食事とともに適切に日の光に当たることがとても大切です。

 

 また、ビタミンDは、乳がんや大腸がんなどの予防にも効果があることが分かっています。 ビタミンDは、どのくらい摂取すればよいのかの目安は、血中濃度で1mlあたり46mgです。

 

 この血中濃度を達成するには、1日に2000IUの量のビタミンDを摂取する必要があります。 これは、食事で摂ろうとすると、あん肝なら45g、しらす干しなら82g、さんまなら320g、干し椎茸なら400g食べれば摂取できる計算です。

 

 もしくは、全身の半分以上が露出する姿で、昼間に25分間の日光浴をすると到達する量になります。

 

 これに対して、日本人の2020年版食事摂取基準では、ビタミンDの18歳以上の男女の摂取基準は340IUとなっています。

 

 カルシウムは摂れ、ビタミンDには無頓着という日本の栄養基準のおそまつさは、世界の研究者たちの研究成果からは遥かに遅れているものです。

 

 巷にあふれている情報や、イメージ戦略、政治的な要素や業界団体の事情等で、あまり目に触れていないけれども重要な健康に関するアップデートされた研究結果がありますので、自分や家族の健康を守るために情報をしっかり選ぶようにしてみてください。

 

おすすめ

 

 食事で摂取しきれない重要な栄養素はサプリメントで補うのも良いと思います。 

 

 しかし、ボトルに表示された成分の含有量が正確でなかったり不純物が入っているなど、その信頼性はザルのようなものになっているのが現状です。

 

 特に、サプリメントは薬品ではないので、厚労省もアメリカのFDAも調査対象とはしてきませんでした。

 

 しかし、サプリ最先進国のアメリカでは、信頼性を調査する第三者機関が消費者のニーズに応えるように出来ています。

 

 前回ご紹介した本に、著者おすすめのサプリ販売サイトが載っていましたので、ここに載せておきます。

 

 検索してみてください。

 

会社名:iHerb
販売サイト:https://jp.iherb.com/