ゴースト血管

ゴースト血管

シロハ便り第119号 2018年12月

 

ゴースト血管

 

 今年の11月は平均気温が異常に高く、かなり暖かい秋だったようです。そのため例年より紅葉が遅く、平野部では葉の色づきがあまりよくなかったようですね。
 その分、12月は平年並みの気温になるようなので、急に寒くなると思います、皆さん体調管理には気を付けてください。

 

 冬になるとウチでは蓄熱式の暖房器具を入れます。アルディーという機器で、中に蓄熱するためのブロックが積まれていて、それを夜間電力で暖めてその放射熱で暖房するというものです。

 

 そのアルディーの上に乗って暖まるのが、れもんもみーも大好きで、寒くなってくるとまだ稼働させていない時にその上に乗って、ねえ、まだ暖かくならないの? と催促するように見つめます(^^♪

 

ゴースト血管

 

 最近ゴースト血管という言葉を聞くようになりました。 ゴースト血管とは、毛細血管が徐々に消えていく現象を指している言葉のようです。

 

 毛細血管が消える!? 怖いですねー。 中高年になると多くなってくるようなので注意が必要ですが、早いと30代から毛細血管が消えていく人もいるそうです。

 

 毛細血管が体中にいきわたっていないと細胞に血液が届きません。 細胞は血液から栄養と酸素を取り込んで活動しているので、それがこないととんでもないことが起こることは想像に難しくないです。

 

 対策として、血行をよくしましょう!? ・・・ 当たり前だろ!!って思いますが、これが非常に軽視されている、もしくは恐ろしく勘違いされているのが現状です。

 

 まず、血行をよくするために定期的にマッサージをすることが推奨されているようですが、力をかけて筋肉をほぐす行為は全くの逆効果です。

 

 決して、体の内側方向、つまり内臓方向へ力を加えてはいけません。 命を守っている脳幹は様々な環境変化から内臓環境を守るために自律神経を使って緊張や弛緩を繰り返し、体外の気圧や気温の変化による影響を最小限にするように、血圧や体温をある一定のレンジに収めるよう働いています。

 

 命を守っている脳幹は常に内臓環境を守る働きをしているので、その内臓方向へ強い力や刺激が加わったら、その刺激を内蔵への攻撃と認識します。
 内臓方向への強い力や刺激から内臓を守るため、脳幹はその力が加わっている筋肉に交感神経を使って緊張を加え、固く締めていき防御しようとします。

 

 これを繰り返すことで、マッサージをして筋肉をほぐしているつもりでも、実際はそこがさらに緊張を強くすることになり、どんどん硬い筋肉になっていきます。
 筋肉が固く締まってしまうと、毛細血管を締め付けてしまうので、血流が悪くなります。 流れが悪ければ機能が悪くなり、しだいに劣化するのは何でも同じです。 つまりゴースト血管となる。

 

 また、毛細血管が締まってしまい、細胞に血液が届きにくくなれば、脳は心臓にもっと強く血液を押し出せと命令を出します。 心臓で強く圧をかけ、細胞へ血液を送ろうとしても、その末端の毛細血管が締まっているのでなかなか細胞へ血液が届かない。 するとどんどん血管内の圧力が高くなる。 これが高血圧。

 

 そこに健康診断で血圧が高いので薬を飲みましょうと言われ、降圧剤を服用するようになれば、末端の毛細血管が締まっていて細胞に血液が届かないから心臓が強く血液を押し出しているのに、降圧剤で元の太い血管を弛緩させそこで圧を弱めてしまえば、さらに血液が細胞に届かなくなります。 

 

 細胞はボロボロ、ゴースト血管なんてなるの当たり前です。 栄養が来ない細胞がどう元気になれと? 結果、あちこち痛いです、コリが辛いですとか、当たり前ですし、余計な病気になったり変なものが出来てしまったり(癌とか)、何も不思議なことではありません。

 

 サウナに入って水風呂にドボンと入るとか、熱い熱湯風呂に入るとか、これは抵抗力を刺激して体に喝を入れる意味では使いようですが、決して日常的にやってはいけません。 絶対に体に強い刺激を日常的に与えることは避けるべきです。

 

 体の健康を保ちたければ、まず体に強い刺激を与えることをやめ、細胞への血液供給を万全にすることが絶対必要条件です。

 

 細胞の集まりで生きているのならば、細胞が元気でなくてどうして元気に生きられるのでしょうか? その細胞は毛細血管から血液を摂っています。 細胞へ血液をちゃんと送るということが、健康の1丁目1番地です!

 

 私の行っている施術は、骨格バランスが自然に調整されるため筋肉の緊張が緩みます。 そして頸椎から背骨の神経圧迫を取り除いていくことによって、自律神経をコントロールしている脳幹がその指令を伝えるための電気信号を邪魔するものがなくなっていくことになり、神経の緊張が緩むことでさらに筋肉の硬さが緩みます。

 

 その結果、毛細血管の締め付けが緩むので、末端の毛細血管に血液が流れやすくなります。 その上で、半身浴をして、毛管運動をして、カイロで温めてくださいと言っているのは、全てが細胞へちゃんと血液が流れるようになることを計算してのことです。 

 

 これだけやれば万全だということをすべてお伝えしています。

 

 以上をちゃんとやった上で、体の調子がよくなったならば、そこで初めて、適度な運動をやりましょうね、という話になります。

 

 決して、順番を間違えないようにしてください。 まず、細胞へ血液をちゃんと送ることが、第一優先順位です。 そのために筋肉の緊張と硬さを緩め、毛細血管を元気にさせることが、極めて重要であり、私の施術と指示は全てそこに集約していくよう計算されているのです。

 

おすすめ

 

 ゴースト血管の予防と改善にウコギという漢方でよく使われるという山菜がよいとテレビの番組で紹介されていましたが、ルイボスティーにも効果があると言っていました。

 

 施術後に皆様にお出ししているお茶がルイボスティーです。 開院当初から使っているのですが、ゴースト血管の予防になるとは初めて知りました。

 

 ルイボスティーは南アフリカ原産のお茶で、ノンカフェインで体を温める効果があると言われています。 毛細血管を元気にしてくれる効果は知りませんでしたが、当初からやっていたことが全部『細胞へ血液をちゃんと送る』ことにつながっていたようで、これも何かの縁を感じました。


 

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