体の構造、歪み、骨格の性質

アゴが弱くなった現代人の弊害

シロハ便り第110号 2018年3月

アゴが弱くなった現代人の弊害

 

 毎年思うんですが、確定申告のe-tax、誰がこんなへんてこりんに難しくシステム作ったのか?

 

 パソコン20年も使ってる僕ですら、一回もすんなり一発で終わった試しがない。パソコン変われば余計に必要なプログラムがいり、住基ガードからマイナンバーカードに変われば、カードリーダーを買い替える。
 まあ、頭にくる確定申告もなんとか終わり、ちょっとずつ春めいてきてちょっとホッとしている今日この頃です。

 

 で、ずっとゆるみっぱなしなのが、うちのれもんとみーちゃん。特に、みーは冬を満喫してる感じ。元気に走り回って、おいしいご飯食べて
一番安心で温かいところで寝て。幸せだね〜♪

 

アゴが弱くなった現代人の弊害

 

 現代人の、特に若い世代ほど、アゴが弱くなっています。 まず、硬いものを食べない。 でも、これは、今に始まったことではなく、江戸時代に食事事情が変化し豊になった分、おいしくてやわらかいものを食べ始めたからだとも言われています。

 

 けれども、日本人の歯の大きさは、縄文時代や弥生時代からそれほど大きく変化していないらしく、その上でアゴが退化してきたので、歯並びの悪さにつながっているようです。

 

 硬いものを噛む力は年配の人の方が圧倒的に強い傾向にあり、歯がかけてでも硬いものを食べたがるので、歯医者さんにとっては悩みの種のようですが、硬いものを好んで食べる習慣は子供の頃からの食生活に大きく影響されていると言えます。

 

 噛む力が強く、噛む回数が多い高齢者ほど、間違いなく健康です。 噛むことによって唾液の分泌も増え、唾液の中のアミラーゼという消化酵素の働きで、消化器官も丈夫です。 胃腸は免疫系に大きく影響しますので、よく噛みよく食べる人ほど健康寿命は長いと考えられます。

 

 それにくらべて今の子供や若い世代では、やわらかいものしか食べていない人が多く、世代ごとに段々アゴも細くなっています。 それが、シュッとした顔立ちになるので、それを好む時代の傾向には合っているのでしょうが、健康面で言えば、今後がかなり心配です。

 

 最近よく聞く無呼吸症候群ですが、これもアゴの筋力低下が大きな原因の1つと言われています。 アゴの筋力が弱くなり、舌を支えていられなくなると、寝ている状態で舌が気管に下がってきてしまい、のどを詰まらせるようになります。 

 

 アゴと上部頸椎の関係も影響が強くあります。 上部頸椎がズレている典型的な現象がアゴのズレであり、口が曲がっていたり、口を大きく開けた時にカクッと鳴ったり、左右のどちらかのアゴが大きく動いたりします。上部頸椎を調整しても、その安定度はアゴの強さと安定度に影響を受けますので、アゴが弱い人は骨格の安定性も悪いです。

 

 噛む力を鍛えるような食事を取り続けるのは現代の環境では難しいですが、噛む回数は意識すれば改善できますので、消化を助けるためにも、一口一口食べ物を口に入れたら、固形物かなくなるくらいまで、30回から50回くらいを目安によく噛んで良く味わって食べる習慣はもちたいものです。 特に子供には、よく噛む習慣をつけさせてあげると一生の健康財産にもなってくると思います。

 

 家庭環境の変化や忙しい労働環境から、食事の時間も短くなっている傾向にあるらしいです。 急いて食べる習慣は、噛む回数を激減させ、無意識に噛まずに飲んでしまう癖がつきますので、なるべく食事くらいは余裕をもって、時間をゆっくり取ることも必要だと思います。

 

 さらに、若い世代は、言葉においても、あまり口の筋肉を使わない傾向になってきているようです。 特に、「い」という発音をしなくなってきています。 「おいしい」ではなく「ウマ!」と言ったり、「すごい!」ではなく「ヤバ!」だったり、「い」という発音が抜けてきています。 「い」という音は口の筋力をかなり使うらしく、口の筋力低下が言葉にも表れているのではないかとも言われています。
 最近では学校によっては、この問題を食育として取り組んでいるところも出てきているようで、例えば魚の干物を素揚げして骨ごと食べるなどのメニューも定期的に入れているそうです。

 

 そして、私もみなさんに必ずお配りしているプリントの中に、毛管運動の裏に書いてある「あいうべ体操」があります。 こんなことをと思うようなことですが、まじめに医学界でも注目され続けています。 1日10回を3セット行うように推奨されています。 その効用は、口周りの筋肉が鍛えられ、口を開けずに鼻呼吸ができるようになるため、免疫機能の改善につながり、ウイルスの侵入も防ぎ、無呼吸症候群の予防や改善につながり、睡眠の改善により自律神経の調整もうまくいき、脳の働きを改善させ、噛む力が強くなり噛む回数も増え唾液も増えることで消化を助け、胃腸を助け、それが免疫機能を改善させ、アゴがしっかりするので上部頸椎の安定を支えられ、骨格が安定し、さらにそれが神経系のスムーズな働きを助け、脳による自律神経の調整能力を向上させ、それがまた免疫機能や代謝を促進させ、などなど・・・ 健康サイクルが全てうまく回り始めます。

 

 薬なんかいらないから、「あいうべ体操」をやれ!と言っているのは、ものすごくめずらしいお医者さまですが、これがつぶされることなく長年メディアでも取り上げられている意義はとても大きいはずです。
 「あいうべ体操」と、よく噛む習慣を、ぜひがんばってやってみてください。

 

おすすめ

 

 弥生時代の人の平均寿命は今よりも高かったという説があります。 三国志の魏志倭人伝に、80才から100才くらいまで元気で生きていると記されているそうです。 その当時の食生活が和食のルーツであり、またその当時の食材も健康食材として注目されています。

 

 そこで、野菜の少なくなる冬によく食べられていた木の実、その中でもどんぐりがとても抗酸化作用が強く、当時はすりつぶしてクッキーのようにして食べていたそうです。 これが、どんぐりクッキーとして販売されています。 楽天やアマゾンではクッキーはなかったので販売店はネットで検索してみてください。 アマゾンではどんぐり粉として売っていました。
アゴが弱くなった現代人の弊害

 

あとがき

 

 抗酸化作用が強く栄養価の高い食材として、赤米も人気が出ています。 赤いお米の色はタンニンの色で、ちょっと渋みがあり噛み応えのあるお米ですが、玄米よりも食物繊維やビタミン類が豊富で、タンニンの抗酸化作用も注目されています。 赤米だけだと食べにくいかもしれませんので、白米と混ぜて炊くときれいな桜色になり栄養価も高くなっているのでおすすめの食べ方です。 興味のある方はお試しください。

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