自律神経

“遊び”があれば大丈夫

シロハ便り第93号 2016年10月

 

“遊び”があれば大丈夫

 

台風と秋雨前線の影響で、日照時間が少なく,家の太陽光発電も、先月は低調でした・・・
いや、そんなことより、農作物への影響は大きいみたいですね。

 

それだけではなく、気圧と気温の乱高下により、体への影響も大きいです。調子を崩した人も多いのではないでしょうか。

 

長雨で、ずっと雨が降っている時よりも、晴天の後に天気が崩れる時に、気圧が下がっていく瞬間が、自律神経には一番負荷がかかります。
天気予報で、そろそろ天気が崩れそうだなという時に、なるべく疲労を残さず、休息をしっかりと取り、半身浴や岩盤浴などで体をよく温め、体と神経の緊張を緩めておきましょう。

 

“遊び”があれば大丈夫

 

 自動車のハンドルやアクセルやブレーキには、“遊び”があります。その“遊び”があるおかげで、急ハンドルや急ブレーキにならずにすんでいます。

 

 この“遊び”の部分が、自律神経にも必要です。“遊び”があれば、急激な変化が起こった時にも、過剰反応を起こさなくなるからです。

 

“遊び”がない状態とは、きつきつの状態です。余裕がなく、全てのレスポンスが伝わってしまいます。それは、“遊び”がある状態よりも、コントロールしづらい状況です。

 

 自律神経に“遊び”がなくなってくると、気圧の変化によって、大きく体調を崩す結果となります。そのプロセスを少し詳しく書いてみましょう。

 

 人間の体は、というより生き物全般は、全て大気の影響を受けています。大気には、酸素や二酸化炭素、窒素などが含まれていて、それには重さがあります。地球上での大気の重さは、1平方センチメートルあたり1kgあります。つまり、親指の爪くらいの広さに1kgの重さが常にかかっているということです。

 

 厳密に言うと、大気は重さではなく圧力になりますから、全身の到る所に、上からも下からも横からも、1平方センチメートルあたり1kg相当の圧力で押されている状態です。

 

 当然ですが、そのまま何もしなければ生き物はつぶれてしまいます。それでも平気なのは、体内から同じ圧力で押し返しているからです。

 

 そして、大気は温度によって膨張や収縮が起きますので、高気圧や低気圧が出来て、その状況下では、体にかかる圧力が変化していきます。
 体の外側から受ける圧力の変化に伴い、それに合わせて体内から押し返す圧力を調整しなければならず、その調整を行っているのが脳幹と自律神経です。

 

 大気圧の変化を脳幹で認識し、正確に同じ圧力で押し返すため、自律神経という道具を使って、体内の緊張と弛緩を調整して、体内圧力を調整します。

 

 この時に、脳幹の指示が自律神経に正確に伝わらず、自律神経の動きが鈍いと様々な体の不調に繋がっていきます。

 

 特に危険なのが、高気圧です! え!?低気圧じゃないの?と思った人もいるかもしれませんが、高気圧は別名サイレントキラー(静かなる暗殺者)と言われています。

 

 標準大気圧よりも気圧が高いということは、1平方センチメートルあたり1kg以上の圧力が外部から体にかかるわけです、そして対抗するように体内からも同じ圧力で押し返しています。すると、当然のことながら、体の表面付近では、内と外からグイグイ押されていることになります。
 結果、体の表面は内外両側から締め付けられるので、毛細血管が縮まり、細胞へ血液が入りにくくなりますので、血圧が高くなります。

 

 高血圧で倒れる人のほとんどは、この状態で自分の血圧が高くなっていることに全く自覚がなく、突然倒れます。ゆえに、サイレントキラーと呼ばれています。

 

 そして、天気が良くて気持ちいいね!と油断しているけれども危険な圧力が内外からかかり、体の末端血流が悪い状態で、一気に低気圧に変わると、体内では大混乱が起きます。その時に頼みの自律神経が上手く動いてくれなければ、もう大惨事です。

 

 脳幹は、大混乱の戦闘状態の中で、怒鳴り散らしている司令官のように指示を飛ばし檄をとばしますが、腹心である自律神経に命令が届きません。
 これは、伝令が電気信号で行われているため、頸椎で脊髄を圧迫していると、その電気パルスが乱れて上手く伝わらないためです。

 

 この大変な時に、頼みの自律神経が上手く動かないと、司令官である脳幹は強いストレスを受けます。その結果、体の外の大気圧が落ちているのに、体内の圧力は下がるどころか、ストレスによる緊張が強くなり、逆に高くなります。

 

 低気圧になれば、下がるはずの血圧が、高気圧から急に低気圧に変わる時点では、一番危険な水準の高血圧になる可能性が高く、元々高血圧で体調不良の人にこれが起きれば、倒れるのも無理はありません。

 

 通常状態で日中の交感神経と副交感神経のバランスは、交感神経が60の副交感神経が40です。この状態の時には、たとえストレスを受けたとしても“遊び”があるので、交感神経が危険水準まで高まることはありません。
 しかし、通常状態の交感神経が常に緊張状態が強ければ、“遊び”がなくなり、気圧の急変に対応しづらくなります。

 

 元々が高血圧の人は、このような時に危険になるのは当然ですが、健康な人でも大きな影響を受けます。特にストレスが強く忙しい人は要注意です。

 

 晴耕雨読という言葉がありますが、まさにその通りで、晴れている時に畑を耕し、雨の時には本を読んで過ごすという、理想的な生活を言い当てた言葉です。

 

 これは、ただ晴れているから畑に出て、雨ならしょがないから本でも読んで過ごしましょうという意味ではなく、高気圧の時は、交感神経が強くなり血圧も上がるので、活動するには体が一番活発になる時であり、低気圧の時は、副交感神経が優位になるので血圧も下がり身体活動が沈静化するので体を休めるのに適していますという意味があります。

 

 天候の変化、気圧の変化によって、体が変化することを、大昔から知っていて、それに順応した暮らし方をしてきているわけです。

 

 それをわきまえながら、自分の体の調子と天候の変化を重ね合わせて、人の体は常に元気一杯でフルに活動できるようには出来ていないわけですから、体が今日はきついなと言ってきたらそれに合わせたペースで活動をセーブしたり休息を余計に取るなどの変化が必要です。

 

 体の疲れは、感じないより適切に感じる方が正常です。体が疲れたとか調子悪いと言ってきたならば、ちゃんと労わってあげてください。

 

 特に近年の台風の大型化は、体に大きな負担をかけます。毎日全力で忙しければいいというものではなく、普段から、緊張を緩める時にはしっかり緩めておき、交感神経が常に緊張し、“遊び”のない状態にならないように気をつけましょう。

 

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今月のおすすめ

 

 台風や強い低気圧などで天候が崩れ始める直前の体調不良には、酸欠が原因になっています。これに関しては、次号で詳しく書きますが、それに対応するために、海外では酸素バーが流行っていたり、温泉施設に酸素カプセルがあったりします。

 

 アスリートの中には、体調管理と疲労回復のために酸素カプセルを自宅に持っている人もいます。

 

 効果があるのかどうかはわかりませんが、気圧の急低下の時に頭痛が頻発する人は、酸素を吸引してみると楽になるかもしれません。実験してみて良かったらお知らせください。

 


 

あとがき

 

 今回書ききれなかったので、次号で、気圧の急低下の時に起きる関節の痛みや頭痛の主な原因について、詳しく書いてみたいと思います。その時、血液の中で何が起こっているのか、けっこう重要な話です。

 

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