細胞の健康

人の健康、細胞の健康

シロハ便り第81号 2015年10月

 

人の健康、細胞の健康

 

時間の流れは、気がつくとその速さに驚きます。

 

普段あまり気にしていないので、めったに見にいかないのですが、目白のオプセラピー研究所の
ホームページをたまたまアクセスしてみたら、ガラッと変わっていました。

 

一番驚いたのが、東京の目白と兵庫県の尼崎で2週間ずつ行ったり来たりして院を2か所やっていたのが、尼崎の方がなくなっていたことでした。
大阪から当院へきてくださる方に、尼崎に私の師匠が院をやってますと説明していたのですが、まさかなくなっていたとは・・・

 

そして、弟子と二人で共同でやってるみたいです。自由人な私の師匠に・・・・・(T_T)

 

人の健康、細胞の健康

 

 人が健康に暮らすには、何が必要でしょうか? いろいろあると思いますが、栄養のある充分な食事と衛生状態のよい環境は絶対に必要ではないでしょうか。

 

 生き物の体に入るものと出るものが極めて大切であると言い換えてもいいと思います。食べ物が充分でなく、その上、排泄が充分に行われず、排泄してもその排泄物が取り除かれずにそこに溜まっているような状態ならば、健康ではいられません。
 つまり、充分な量と栄養のある食事ができず、糞尿にまみれて暮らしていたら、人は健康ではいられないでしょう。 これって、至極当然のように思いませんか?

 

 では、ここで問題です。

 

 自分なら、そんな環境では耐えられないと思っていても、実は、自分の体にはこのような環境を作り出していることが多いのを知っていますか?
 何が言いたいかと言うと、細胞レベルではこのような劣悪な環境が起こっているのです。細胞への充分な栄養が送られず、そして細胞からの排泄物が充分に取り除かれていない状態が、実際に起こっています。

 

 これが、末端血流の詰まりとリンパ液の流れの悪さです。この2つは言いかえると『コリ』と『むくみ』です。細胞へは毛細血管の先からしか血液は送られません。その毛細血管の一番先端が一番細いのは当然なので、ここが詰まると細胞への血液供給が著しく減少します。 これは、細胞へ栄養が充分に送られないことを意味しています。
 筋肉細胞のコリは毛細血管を締め付けていきますので、コリがひどいと細胞への栄養は充分に送られなくなり、ますます細胞は回復しなくなり、コリや痛みはひどくなります。

 

 細胞の1つ1つは生きて活動していますので、栄養を取り入れればそれを消費し排泄します。その排泄物を全身から集めてきて体の外に排泄できるようにするためにリンパがあります。リンパ管は全身の細胞の下水管のようなものです。
 リンパ管の中でリンパ液が動かなければ下水道が詰まったような状態です、これがむくみです。

 

 1つ1つの細胞は生きていますので、充分な食事ができず、排泄もままならなければ、元気になるわけがありません。人が細胞の集まりならば、細胞が元気をなくせば、人も健康でいられるわけがないです。

 

 以上のことは、至極当然、当たり前のことですよね。世の中にどれほどの健康法が存在するのかわかりませんが、人が、細胞が、生きているのならば、絶対に基本的なことがあるわけで、この基本的な当たり前を忘れた療法や治療法や健康法が目に余るほど多すぎるのです。

 

 やるべきことは、細胞への血液供給を充分におこなえるように末端血流を改善しておくことと、筋肉を柔軟に保ち、筋肉が動くことでポンプアップされるリンパ液を充分に流すことです。
 末端血流を悪くしている原因は、体への強い刺激により自律神経が体の内部(内臓)を守るため、体の表面の筋肉細胞を堅くすると同時に表面の毛細血管に圧をかけて流れを抑えることです。

 

 体への強い刺激とは
・42度以上の熱いお風呂やシャワー
・筋肉をほぐしているつもりで行っているマッサージや肩たたきなど
・精神的な強いストレス

 

 ぬるめのお湯で半身浴をしましょうと口を酸っぱくして言っているのは、末端血流をよくするために必要だからです。コリや痛みのあるところには使い捨てカイロを貼りましょうというのも、もめば堅くなるだけなので、筋肉を温めて、ゆるめてあげて、末端血流をよくして血液によって治させるためです。

 

 らくらく毛管運動をやりましょうというのも、末端血流を改善するためです。 毛細血管の一番先は一番細いので、血液が流れていくときに、血液中のゴミが溜まりやすく、詰まってしまうと大変なので、そのゴミが末端までいかないように、途中にゴミを排出するバイパス管があります。 らくらく毛管運動は、そのバイパス管を活性化させることが出来るので、毛細血管の末端がきれいに掃除され末端血流がよくなるのです。

 

 むくみは、リンパ液がうまく流れず滞ってしまうことです。 リンパ液は、血液のように心臓というポンプで動いているわけではなく、筋肉の運動によって動きます。 特にふくらはぎによって下にさがったリンパ液がポンプアップされます。
 あまり歩くことがない生活、特に1日中デスクワークなどでは、ふくらはぎの運動が充分行われず、リンパの流れも悪くなります。 それに加えて、ふくらはぎが堅い状態だと、1回にポンプアップできる量が減少しますので、ますますむくみもひどくなります。 こちらも、らくらく毛管運動が一番効果的ですので積極的に行ってみてください。

 

 オプセラピーの施術では、一瞬で筋肉の緊張がとれ、自律神経の緊張も緩みますので、まず全身の末端への血流が改善します。その末端に流れた血液の力が、損傷し痛みのある患部を治していく精鋭部隊となります。
 その上で、日々の生活の中で、細胞へ充分な栄養がいきわたるようにし、リンパも十分まわして衛生状態をよくしていけば、細胞が元気に回復して、その先に、辛い症状や痛みからの解放がまっています。
 がんばってください。

 

今月のおすすめ本

 

 上部頸椎カイロプラクティックの先生が書いた本ですが、内容は指圧の先生の本という感じでした。しかし、考え方は共感できるところも多く、とくにあとがきの部分は、同業者はやはり同じようなことを考えているんだなと思いました。

 

首を整えると脳が体を治しだす
島崎広彦
4905154790

 

あとがき

 

 秋の紅葉のシーズンに温泉に行くことは心身ともにリフレッシュできていいですよね。関節痛に効能のある温泉は、二酸化炭素泉、含鉄泉、硫黄泉、酸性泉、といわれています。 肌に刺激が強すぎるものもありますので、おすすめは二酸化炭素泉です。温泉に行く時に参考にしてみてください。

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