脂肪細胞は増える!?

脂肪細胞は増える!?

脂肪細胞は増える!?

脂肪細胞は増える!?

シロハ便り 第191号 2024年12月


 来年の1月から、民間療法の最高峰である天城流杉本錬堂先生の技術を学ぶセミナーが
始まります。


 その名も「継承セミナー」といって、先生の技術を余すことなく継承できるレベルに仕上げるために、膨大なテキストの学習と直接指導による実践訓練になります。


 実技指導は月に1回で半年間のカリキュラムです。 それに伴い1月から6月まで、月に1回、土曜日にお休みが入りますので、よろしくお願いいたします。


 しっかり学んで、さらなる治療技術を磨いてきます。 皆さま楽しみにしていてくださいね。


 この天城流では、脳梗塞で体が動かない人やパーキンソン症の人でも施術することが出来、改善がみられるということです。


 そこに今までの施術をハイブリッドさせるとどうなるのか、僕もとても楽しみです。


脂肪細胞は増える!?

 僕が学生の時には、人の細胞の数は約60兆個と教わりました。 これが今では、37兆個となっています。時代と共に科学が進んできて、測定方法も進化し続けているので、未知の領域も徐々に解明されていきますし、様々な数値も変化していきます。


 まあ、60兆個でも37兆個でも、とにかくものすごい数の細胞で人は出来ているのですが、それらの細胞は、たった1個の細胞から増えていきます。 


 その初めの1個の細胞が受精卵です。 この受精卵は、たった1個の細胞なのですが、人になるための遺伝子を父と母から受け継ぎ、人になるための細胞の全ての情報を、そのたった1個の細胞内のDNAに宿しています。


 そして、このたった1個の受精卵は、人の体に必要な約200種類の全ての細胞になることができるという全能性を持っています。


 この受精卵の全能性を使って、病気や怪我で失われた細胞を再生させる医療として考えられたのが、ES細胞による再生医療ですが、これは、そのままにしておけば人になる受精卵を医療の目的で使うということへの倫理的な問題がありました。


 そこで考えられたのが、2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した、京都大学の山中伸弥教授の開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)です。


 これは人の皮膚から採取した細胞を培養して、様々な組織や臓器となる能力をもっています。 受精卵ほどの全能性は持っていませんが、他の細胞になれる細胞であり、そのような細胞を幹細胞と言います。


 細胞は、古くなった細胞が死んでも細胞分裂によって新しい細胞が出来てきます。 イメージ的には新陳代謝が細胞分裂による細胞の入れ替えです。


 しかし、それとは別に、失われた細胞を補うために、色々な細胞になれる幹細胞というのがあって、その細胞が必要な細胞になることを“分化”といいます。


 この細胞の分化は、新陳代謝とは別で、失った細胞を新に創り出すもので、例えば転んで膝を擦りむいた時に、失った皮膚がいつの間にか新しい皮膚になりますよね、これは現存する皮膚細胞が細胞分裂して出来たのではなく、皮膚組織になれる幹細胞が分化をして細胞を増やして補ったものです。


 このように、幹細胞は分化して皮膚細胞になったら、もう元には戻りませんが、山中教授は分化の終わった皮膚細胞を初期化して幹細胞に戻すことに成功したのです。


 このような幹細胞は、体の中にいろいろあって、髪の毛や爪が伸びるのもそれぞれの細胞になれる幹細胞が分化して細胞を増やしているという現象です。


 さて、このような幹細胞は、失った皮膚を再生したり、切った髪や爪を伸ばしたりするのですが、失ってもいないのに細胞を増やす幹細胞もあります。


 それが、脂肪組織由来幹細胞です。 こいつは、脂肪細胞が失われた時に発動するのではなく、血液中の余分な脂質や糖をエネルギーとして蓄える脂肪細胞というタンクが満タンになってしまい、足りなくなった時にその貯蔵タンクを増やすために新に脂肪細胞を増やしていきます。


 つまり、一度太ってしまうと、脂肪細胞の数自体が増えてしまっているので、増えた細胞は減ることはありません。


 ダイエットをして、脂肪細胞に溜まった脂質や糖をエネルギーに変え、そのタンクの中が減ったとしても、太った時に増えた脂肪細胞の数は減らないのです。


 これを減らすには、医療において、脂肪吸引や薬剤で脂肪を溶かすしかありません。 しかし、ダイエットとしてこれを繰り返すのは、どう見ても良いとは思えません。


 ちなみに、欧米人で、太りすぎて命の危険があり病院へ行こうとしても、ドアから出られないくらいに太っているので、外から窓枠を外してクレーンを使ってレスキューするようなニュースを見た事がありますが、日本人などアジア系の人では、そこまで太る人は稀です。


 これは、アジア系と欧米系の人の遺伝子的な特徴で、アジア系の人は、それほど太る前に糖尿病を発症する傾向があるので逆に痩せていきます。 欧米系の人は、遺伝子的に糖尿病にならずに、無限に脂肪細胞を増やしていくことが出来る人がいます。


 これから年末年始にかけて、おいしいものを食べる機会も増えるでしょうが、食べすぎないように注意しましょうね。 でも食べ過ぎてしまったら、しっかり動いて、脂肪細胞が増える前にしっかりと消費するようにしましょう。


幸福の花

 うちの“幸福の木”に、13年ぶりに花が咲きました! 前回咲いたのが2011年の10月でした。 とてもめずらしいので、写真を載せておきますね。 みなさんに幸福が訪れますように♪